依存症を他人事にしない~嗜癖までのProcessと理解の重要性~

共依存の本当の意味

悩む女性

嗜癖には「関係嗜癖」と呼ばれるものがあります。人間関係に対して依存してしまう関係嗜癖は、別名「共依存症」とも呼ばれています。共依存症は「自分がこの人を支えないと駄目になってしまう」と思い込んでしまっているため、人の話に耳を傾けない傾向にあります。パートナーや親、子供などの比較的近しい他人に依存してしまい、自分の存在場所や生きる理由を構築しようとするのです。アルコールやギャンブル、暴力などに依存している人の配偶者に対し、多くの人は同情することでしょう。早く離婚してしまえばいいのに何故、と説得しようと試みる人もいるでしょう。大抵は「自分が支えないといけない」「見捨ててしまうと駄目になる」などの言葉を返します。相手を一番に考えている姿勢が献身的で甲斐甲斐しく見えてしまうのですが、配偶者が共依存症に陥っている可能性は極めて高いと言えるのです。共依存症の人の特徴は、ある特定の人物の問題に対して積極的に関わることです。正当性の無い暴力を受けても許し、借金をしても肩代わりするなど、相手に尽くすと同時に相手の思考判断能力を欠如させています。どんなに酷い問題を起こしても何とかしてくれるだろう、と相手は徐々に解決する思考回路を閉ざしてしまうのです。そのため、依存している人が共依存者である人から離れることができない状況を作り出してしまうのです。

共依存症の特徴の一つに、相手をコントロールしたいという欲求を持ちやすいというものがあります。相手に虐げられていても尚、相手を自分の思い通りにコントロールすることを望んでいるのです。自己評価が低い人は共依存症になってしまいやすい傾向にあります。自分で自分を評価することができないため、自分を望んでくれ必要としてくれる環境に貪欲になってしまいます。暴力のはけ口になるのも、借金を肩代わりすることも、相手に自分の価値を見出してもらいたいという心理が隠されているのです。居場所を作ろうと躍起になっていることに自分自身が気付くことはなく、全てを無意識に行なっていることが問題でしょう。意識していないことを説明しても素直に納得することはできないですし、認めてしまうことで手に入れた居場所を失うことを恐れるからです。共依存症の治療は時間が掛かってしまうケースが多く、一度治療を行なってもまた同じように繰り返してしまう患者も少なくはありません。ですが、治療を根気よく続けることで自分の価値を自分で見出すことができるようになります。共依存を克服して社会で働く人もまた、数多くいるのです。